狩猟犬の訓練から考える

2014年03月28日

ぐりの親戚に狩猟犬の競技会で何度も優勝しているという人がいます。
繁殖もやっていて、全国各地から犬を求めてたくさんの人が訪れるそうです。
とても特殊な世界で、あまりよくわかりませんが、
すべては血統らしく、競走馬と同じだとのことです。
(それでも、ぐりにはよくわかりませんが・・)

今回は、これは犬のことを言っているんだよね?と、
あまりにもレッスンで感じることと状況が似すぎているために、驚いた話を書きます。


「訓練は、犬が喜んで積極的に自分からやるようにせなあかんねん」

あ、関西弁(っぽい)・・・(笑)

「失敗よりも、成功した時のイメージを強く残してやるねん。
そしたら、犬もどうすればいいかがわかって、この人にもっと褒めてもらおう!って頑張りよる」

もちろん、犬との間に信頼関係があっての話だけれど、
似たようなことが、ぐりの教室の生徒さんたちにもあります。

ぐりのレッスンをご覧になったことがある方はご存知かと思われますが、
かなりのペースでも、生徒さんは皆、意欲的にこなしていきます。
「へぇー、そんなこともできるんですね」と、時々見学なさった親御さんが、思わ呟かれることも少なくありません。
普段はマンツーマンレッスンですから、生徒さんも張り切りますし、
不意に口をついて出たときのそんな言葉こそが、お子さんの自信を大きく膨らませたりもします。

「そやろ、犬も子どもと同じやで」

犬は安産の象徴でもありますが、狩猟犬は1度に7匹生~12匹生まれるそうです。
皆、それぞれに性格や気質、才能があって、それぞれに最適な訓練をすれば、
その狩猟犬としての能力を最大限に引き出すことができますが、
いくら素晴らしい才能のある子犬でも、素人が育てると、単なるペットにしてしまい、
無駄吠えや飼い主を噛むなどのトラブルをおこしてしまうこともあるそうです。
愛情と甘やかすことを間違えてしまうのでしょう。


「生まれてスグ、動けるようになった時に、親のとこから離れて一番動き回る犬がおるねん。
これ、めちゃめちゃ好奇心旺盛っちゅーことやね。
これから訓練するのには、好奇心旺盛なのはええね。おもろいヤツの素質ありやね。
でも大人しいヤツも、またええねん。慎重なヤツやったりする。
ま、結局どれもみんなええねん。
それぞれの特性を見極めて、それに合った訓練の仕方すればいいだけのことや。
才能ない犬とかおらんし。あ、訓練する側の才能までは知らんで!ははははっはは」


なんだか、ぐりの教室の誰かさんの顔が思い浮かびます(笑)
そして、こう続きます。

「でもな、好奇心旺盛やったり、慎重すぎるっちゅーことは、普通の人には手に負えんっちゅーことでもある。
もし、お客さんが、一番元気がいい犬が欲しいゆうて、いいですよってなったら、
よくわかってる人は、俺が、きちんと訓練までしてから引き渡すねんけど、
たまにな、いえいえ自分でしますからゆうてな、まぁ、そのまま引き渡すこともあんねん。
そしたらな、1年くらいしてから、すみません、ゆうこと聞かんで困るから引き取って下さい、ゆーてつれてきよる」

「俺な、どんなにゆうこと聞かんていう犬たちも訓練して試合に出してるけど、
せっかく才能もって生まれてきてんのにやな、間違った訓練してくれるとな、まずそれ直すことに時間取られるやん。
早い犬なら生後半年くらいで試合に出て、どんどん経験こなしていくのにやな、大幅に出遅れとるがな。」

犬の寿命年数を考えれば、急ぐ理由が理解できます。

いろいろな訓練の技法があるようですが、
同じ技法を誰でもがやったからと言って、決してうまくいくとは限らない。
『技法』ではなく、『誰が施すか』が、それぞれの犬の能力を引き出す、重要なカギになっているようです。

それは、その犬の『狩猟犬としての一生』を左右してしまうということになってしまうと言っても、過言ではないのかもしれません。

特に最後の言葉は、正しい訓練、試合というものが、犬たちにとって、どれほど心を満たすものなのかを知っており、
また、それを犬たちに叶えてあげられる技術を持った、心の底から犬を愛している人の言葉だと、強く感じるものでした。


ぐりの教室の生徒さんたち、難病や発達障害、ダウン症の生徒さんたちも含めて
本当にどの生徒さんも学びたい欲求が強く、素晴らしい感性、才能に感服することも多々あります。

今回この犬の話を聞いて、ぐりはとても勇気をもらいました。
そして、生徒さん方における、責任の重さも改めて思い知ることとなりました。

どんな人でも、何か一つは誰にも負けないものをもっています。
ピアノでもいいし、ピアノをやってるうちに何か他のものが見つかるきっかけになるかもしれません。
それだけ複雑な要素が絡んでいると考えています。

集中するとかいうよりも、夢中になる、熱中するということを伝えたい、そう思っています。


同じカテゴリー(療育ピアノレッスン)の記事画像
春遠からじ
やってやれないことはない
そして普通級へ
ピアノで磨かれる感性
実りの秋 発表会の収穫
臨機応変に~ハプニングにも学びあり~
同じカテゴリー(療育ピアノレッスン)の記事
 春遠からじ (2017-04-25 21:00)
 やってやれないことはない (2015-05-01 12:12)
 そして普通級へ (2015-03-31 15:15)
 ピアノで磨かれる感性 (2015-02-16 15:38)
 実りの秋 発表会の収穫 (2014-10-20 23:58)
 臨機応変に~ハプニングにも学びあり~ (2014-09-08 18:35)

この記事へのコメント
子どもに間違えた躾をしているのは親の場合も多いのですよね。

私も、ぐり先生にお会いするまでは、まさか自分がそうだなんて、思ってもみませんでした。

その節は、先生には何かとご多分にご苦労をおかけして、申し訳ありませんでした。。。

おかげさまで、今では充実した生活を過ごさせて頂いています。
ありがとうございます。
Posted by 茉莉音 at 2014年03月28日 20:44
あのオッチャン、何十年かに一人出るか出ないかの逸材って、会長が。

てか、どんだけスゴい一族だww
Posted by ニシダヒガシダ at 2014年03月29日 16:15
本当に同じです。
愛があるからこそ、腹も立つのですよね。
本気と書いてマジです!!
Posted by 中川 舞子 at 2014年03月29日 16:57
報道特集の震災と自閉症をみました。
とてもショックです。
知識のない人が、いくら寄り集まってもどうにもならないのに。
居場所の意味を履き違えて、ただ生きているだけという隔離場所を作ったという印象でした。

私の32歳の兄は重度自閉症の診断ですが、身辺自立もできて、いくつかの家事をこなしてお給料という名目のお小遣いをもらっています。

この犬の訓練のお話、とても身近なものとして拝読いたしました。
Posted by みつる at 2014年03月29日 18:29
自立支援法以後の支援級の子どもたちは、就労できていないという現実を
親御さんたちは全然わかってないと、父がこぼしていたよ。

障害のある生徒さんを伸ばせる指導者は、どんな生徒さんも伸ばしますから。

ますます二極化が加速する中で、
『どのようなこと』を『誰に』学ぶかが、
子どもの一生を左右するのだろうね。
Posted by ぐっさん at 2014年03月30日 13:07
ジムも全く同じです。
勝手なことやって筋肉や関節痛めたり、
痩せないと怒ってやめられたり。
Posted by 長谷 at 2014年03月30日 16:49
先生みたいに生徒さんの才能を引き出す先生になります!
Posted by nao at 2014年03月31日 11:24
ランチも『何を食べるか』より『誰と食べるか』です。
Posted by 大谷 潤 at 2014年03月31日 12:17
Let's 勝ち組
Posted by ニシダヒガシダ at 2014年03月31日 17:09
僕は難関大学の受験生ばかり勉強教えてます。
おそらく授業料は高いと思いますけど、必ず成果出します。

指導力なくて暇な家庭教師は月謝を安くして募集してる人もいます。
当然そこを優先する家の子は、しょせんその程度な訳で、
その結果は特筆するまでもないです。

もし、同級生がそれぞれに指導を受けたとしたら、
その二人は、将来的に接点がなくなるほどの差が生まれることもある訳です。
Posted by 福永 at 2014年04月03日 21:12
あいあいセンターとかで安心している保護者の方には少し難しい話かもしれません。
Posted by まっちゃん at 2014年04月04日 15:30
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。