2012年04月08日

癇癪のコントロールとレッスンの楽しさ

トムくん年長さん。

車で1時間くらいかけて通ってきてくれるようになり、かれこれ半年が過ぎました。

幼稚園が終わって、ちょっとおやつを食べ、
そんな長い時間 車に揺られると・・・眠い。

最初の頃は、寝起きで半ベソかきながら教室まで来ていました。

緊張と眠いのとで、感情がうまくコントロールできず、彼自身とても大変そう。
ママもこの状態をどうにかせねばとの緊張と申し訳ないという困惑・・・。

お母さんは心を鬼にして、彼一人を玄関に入れてドアを閉めます。


いざレッスンが始まると時間ギリギリまでピアノを弾いて、大きな声でうたったりと、
帰りにはいつもニコニコご機嫌。


ぐりは、玄関までのペースがつかめない彼を
毎週ぐったりして連れてきてくれるママの方も心配でした。


“本人はどうかわかりませんが、小さな一つ一つが何か親子で挫折感を感じてしまう今日この頃です。
一瞬一瞬を楽しんでトータルで楽しい日々にしてほしい”



この頃のお母さんのメールには、こうありました。


お子さんに悩みや心配を抱えながら、一般の幼稚園や小学校に通わせているママは、
『できない現場』を目撃する機会が圧倒的に多く、
恥ずかしさ、怒り、焦り、虚しさ…想像以上にボロボロになってることがありました。



ピアノは、たくさんの曲を見なくても弾けるほど覚え、
負けず嫌いっぷりを発揮しながら、毎週ぐりと競争で1冊弾ききります。

わかっているのに先に手本を弾かれると、

「もぉーっ!!」(`へ´*)ノ

プハハ。すぐ怒る。


「あ、牛だ!!もぉー!!あはは、トムくんの真似、もぉー!!あはは」


「・・・ブゥー」( ̄- ̄)ニヤリ


「あ。ブタに変身した」

こんな軽快なやりとりも楽しめるようになりました。


トムくんは間違えたり、わからないときに
『どうしてよいのかわからない』ということも含め、
『怒る』ということで表現し、
引っ込みがつかなくなることがあります。

わからないときの聞き方を教えて、
安全なところ、スグにフォローできるところで
何度も何度も練習する必要があるのです。
するとそのうち、笑ってやり直せるようになりますし、
外でもすすんでやってみるようにもなります。


お母さんが、とても心配なさっていた今回のコンサート。
ピアノも弾きましたし、『グーチョキパーでなにつくろう』を一人で歌いました。
みんなの前で。

右手がパーで、左手がチョキで・・・

うーん、、うーん、、(まちがえたかなぁ…困ったよぉ…) 


全然平気なのだ!! なんと!! 新種のカタツムリ発見です(笑)

モジモジしながらも、みんなの前で最後までやりきりました。
しかも長い時間、最後までずっといすに座っていられました。


自信がついたのか、次のレッスンで「鍵盤が何個あるか数えるよ」と
20以上はつっかえながらも、ぐりも手伝って88まで数えきりました。

自分で発見するからこそ面白い。
そんなときは必ず最後まで見守っています。

88を初めて数えて、本当に晴れやかで嬉しそうないい顔でした。


トムくんは、このところずっと、
玄関のドアを開けるとニコニコして立っています。
怒ることもほとんど見られなくなりました。

彼だけでなく、ママも、
この半年で自信がもてるようになったのではないでしょうか。
小さな『できた』の積み重ねが、笑顔の素ですね。


道中、車の中でズボンの下に手を入れて寝ていたのか、
手の甲に繊維の模様が付いていた 。

エヘヘと照れながら「あ、先生の手も線が付いてるよ!!」


=( ̄▽ ̄;)⇒


あのね、、、ぐりさんのは、
ぐりさんのはさぁ、
線じゃないのだよ、
ね・ん・れ・い!!


トムくん、いつも頑張ってるの、しってるよ。
遠くから通ってくれてありがとう。



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この記事へのコメント
ぐり先生なら、きっとわかってくださる。
教室に通わせていらっしゃるお母さま方は、そう思っていらっしゃるのでしょう。
どのお子さん方もますますご成長著しいですね。
Posted by さおり at 2012年04月09日 13:53
どの子も楽しそうだ。
Posted by ニシダヒガシダ at 2012年04月11日 15:50
さおりちゃん
この年齢で冗談が通じるって、賢いなと思います。
みんな素直ないい子ばかりよ。
最近ママの顔が明るくなったのが嬉しいですね♪
Posted by ぐりぐり at 2012年05月16日 22:12
ニシダヒガシダ
ママが全てをまかせてくださるからね^^
Posted by ぐりぐり at 2012年05月16日 22:14
 
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