モデルチェンジ

2012年07月17日

「もう、今までのボクとは違うんです」
ニコニコしながらもハッキリと、彼はそう言いました。


ピアノを弾き始めたとたん空気が変わる。
一瞬にして自分の世界を創る瞬発力と集中力、
そして堰切ったように心の奥底から溢れ出す豊かな表現力。

話をしているときの彼とは、全くの別人のようで、
思わずグッと引き込まれてしまう。
ぐりは、Kくんのピアノがなんか好きだ。
ピアノが好きっていうか、Kくんという人間が好きなんだろうな。


芸術、アスリート、ものづくり、医療、教育、会社経営・・・あらゆる分野において、
つきつめると精神哲学は外せないように思います。

Kくんとも、そんな話をよくします。

数学者と「素数に美学を感じる。車のナンバーや、時計の数字の並びが素数だと、美しい!と感激する」という話をしたことがあります。

Kくんも「ぼくは、いかに美しく、スマートなプログラミングか を追求しています」と。
数学の問題を解く過程にしても、よりスマートな美しい数式にしたいのだとか。


社会的、芸術的に価値のあるもの、美しいものにたくさん触れ、
感動する心を研ぎ澄ますということは、
自分で選択するチカラ、判断するチカラ=生きるチカラがつくということなのだと考えます。

ここでいう選択や判断は、違いを認めるという意味で否定することではありません。

だから、上手いヘタで甲乙つけたり、「練習しろ」とやかましく言うのは、ちょっと違うと、ぐりの根っこの部分には強くあります。


Kくんは最近、本をよく読んでいるとか。
「ボク、いま『人を動かす』って本を読んでいます」って、
ぐりも Kくんと同じ歳頃に読もうと挑戦したけど、程なくして挫折。
読んでるのか・・すごいな。

ネットは手軽に情報をえられるけど、
やはり自分のカラダ、オカネを使って得たものというのは重みがある。

これは、どの分野にもあてはまることで、
『本物』をリアルにたくさん見聞きする、肌で感じるということは、必ず血となり肉となり、
気付かないところでわずかな「差」を生みます。
Kくんは、そのことをすでに知っている。


学校の話、PCの話、将来の夢の話をしているときのKくんは、
とてもイキイキと、いい顔をしています。

「1日の時間が全然たりません!ピアノは毎日弾いてますけど♪」
と、充実した日々を送っていることが、ひしひしと伝わってきます。

ずっと、プログラマーになりたいと言っていましたが、勉強が進むにつれ興味が広がり、
「ボク、経営コンサルタントになります!!」と、宣言してくれました。

夢を語ることって、賛同してくれる人の応援のエネルギーをもらえる。
だから、どんどん言うほうがいいと思う。

本当の友達は年齢性別関係なしに、成長成功を喜びあえる人だ。


ぐりの教室に通ってくれるようになって1年半。


学校帰りにレッスンに寄ってくれる彼の荷物の傍らには、いつも空っぽの弁当箱が入った紙袋。
お母さんの心配と優しさを感じます。
おばあちゃんが買ってくれたというビジネスバッグを嬉しそうに大切に持ち歩いているKくん。

ミニコンサートには、県外から おばあちゃんも含め、ご家族みんなで聴きにきてくださいました。

いつも、どんなときでもあたたかく見守り、全力で応援する。
そんな親御さんのチカラ、ご家族のチカラ、家のチカラは、
Kくんのエネルギーになり、ポテンシャルを大きく上げている。

「すごく感謝しています」と、はにかむKくん。

彼は、どこへでも出れる立派な青年に育っている。
来月は、いよいよホームステイ。


新緑の頃、気分新たに「これでやっと頑張れます」と。

なーに言ってんの、いままでも十分頑張ってんじゃん!そんなこと言うもんじゃなーい!
と言って顔をみると、涙を浮かべていたKくん。

辛いこと、嬉しいこと、みんなみーんな自分にとって意味のある必要なことなのだと。
過去の自分が現在の自分につながり、その自分が未来の自分へとつながる。


心が折れそうなときにピアノを弾きたくなったということに、強い感銘を受けました。

Kくん

出会えたことに、ありがとう。
ぐりは、いつでもKくんを応援しています。

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この記事へのコメント
only one のピアノ教室ですな。

ぐりさんの生徒さんたちって、他の教室だと伸び悩んだり、潰されてしまう生徒さんも少なくないんでしょうな。
最初からぐりさんの教室だとわからないだろうけど、あんまりないよね、こんなピアノ教室って。
Posted by ニシダヒガシダ at 2012年07月19日 14:02
塾など将来的への繋がりがわかりやすいもの。
感性や知能など、あまり具体的に必然性を感じないもの。
後者にはあまりお金をかけたがらない親も多いですね。

私のところには、東大、早稲田などの大学を出ながらも生きる力や適応力が備わっておらず、社会に馴染めない若者がたくさんいます。
彼らの中でも、楽器をやっている強みのようなものを感じることがあります。
また、同じように楽器の経験があっても、活かせない人もいます。

その差は、『どんな先生にどんなことを習ったか』の違いのようですね。
どんな先生にめぐりあえるか、そこに親の力量も関わってくる場合もあるのでしょう。

くめっちさんにも同じことがいえると思います。
きっと素晴らしい夢を実現できるでしょう。
私も応援しています。
Posted by 茉莉音 at 2012年07月28日 12:50
 
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