2012年03月20日
ASD・ADHDの対人関係の築きへの糸口
ななちゃん1年生。
いつもキレイに編み込まれた長い髪の毛の女の子。
音楽教室のグループレッスンに通っていらっしゃいましたが、
自分のペースで取り組まれないし、
要領がわからず、なかなか終わらない教室の宿題を
付きっきりでやらなければならない状況に、
お母さんもぐったりなさっていらっしゃるようでした。
お仕事をお持ちのななちゃんのママには、
学校の宿題、準備、身の回りのことと
肉体的にも精神的にもかなりのご負担だったと思います。
「練習に付き合わなくていいって、それだけでも、もう本当にラクです」
最初の頃に お母さんがいつもおっしゃっていた言葉です(笑)
そんな気持ちで取り組む音楽って・・汗
それよりも、気になるななちゃんの様子。
まったく目線が合わず、ニコリともしません。
緊張もあるのでしょうが、どちらかというと、
ぐりの存在には全く意識が無いという感じ。
辛い環境での音楽活動だったこともあり、
優しいレベルからスタートしたので、
「こんなの簡単ー!!」と、無表情での棒読み。
一緒に来た妹氏の前ではうって変わってアクティブになり、
妹氏に対する質問に、横から割って入って自分がどんどん答えちゃう。
妹氏と些細な小競り合いが始まったかと思うと
激しい叩き合いからの蹴り合い、
そして、ついに泣き出す妹氏を前に
「もぅーっ!!」と何度も言いながら激しく地面をドンドンと踏みつける癇癪・・・。
見ている側の方が、ちょっとハラハラしてしまう程の剣幕です。
お母さんの話によると、学校や以前の音楽教室での様子は
所かまわずピョンピョン飛び跳ねたり、癇癪がでてしまったり、
どんどん発表したがる、ほかの人が発表している途中でも話割ってはいって話し出してしまう、
席から教室の前にいく途中にも寄り道してしまう、
フラっと歩き出していなくなってしまう、、、
まだまだ書ききれない、 ななちゃんの理解に苦しむ行動。
誰に相談していいかもわからないし・・・
いろいろ調べても何もみつからないし・・・
でも何かおかしい、いったいどうなってるの・・・
視力の弱さも斜視にも気付いてやれなかったし・・・
私のせいです・・・
目の前の現実に焦るし、
時間ばかり過ぎて本当に疲れきった印象を受けました。
自責の念に駆られてすっかり追い詰められてもいらっしゃいました。
よく喋るけど、一方的で会話が成立していなかったり、
斜め上をいく独自の発想や定義で、正しく解釈できていないために失敗することも多くありますが、
思ったらスグに口や体が動いてしまうことも多く、
また、失敗すること、した自分への拒絶も強すぎるために
事態を悪化させてしまいます。
的確な目的をもつ大人が会話を導いて自分で発見することを促し、
すぐにフォローできる安全な場所で失敗をたくさん経験させ、対処や対策まで身につける。
レッスンは大変地味ですが、本当に根気と時間を要する作業の連続です。
始めた頃は、とても小さな字を書いていた ななちゃんですが、
自信がついて大きく伸び伸び書くようになりました。
3ヶ月くらいしてからでしょうか、
それまで「あのー、ぐり、ココにいるんですけど・・・」
っていう感じだった ななちゃん。
玄関を開けると、チョット隠れてからジャーン!!と登場したり、
ニコニコたくさん自分から話しかけてくれるようになったのは。
そういえば、下まで一緒に行っても振り向きもせず
一人でサーッと行っちゃってたのに
今では振り返って「先生、バイバーイ!!」と
笑って手を振ってくれるようにもなりました。
「よかったー。先生、本当によかったです」と、
穏やかな笑顔を取り戻されたお母さんに、
ぐりも嬉しく、ひとまずは安心したのでした。
「おばあちゃんに、
『子どもも変わったけどアナタも変わったね』
って言われまして、恥ずかしながら・・」
って、嬉しそうにおっしゃるお母さん。
はい、ぐりもそう思います!!
人のやり方を取り入れることは、大変なストレスです。
どんなにお子さんがレッスンで成長しても、
荒れていた時の思考や価値観、生活スタイルのままであれば、
アクセルとブレーキを同時に踏むのと同様でストレスがかかり、
やがて再び、もとの辛い日々へと向かってしまわれるでしょう。
ななちゃんは今度2年生。
いま、じっくり費やした時間と労力が必ず実を結ぶことを信じて
一緒に成長を見守りたいと思っています。
そして、今日もさようならのご挨拶をして帰る道すがら
「おもしろかったよ♪」「よかったねぇー♪」と背中越しに聞こえる
お母さんとななちゃんの声。
いつも遠くから熱心にありがとうございます。
いつもキレイに編み込まれた長い髪の毛の女の子。
音楽教室のグループレッスンに通っていらっしゃいましたが、
自分のペースで取り組まれないし、
要領がわからず、なかなか終わらない教室の宿題を
付きっきりでやらなければならない状況に、
お母さんもぐったりなさっていらっしゃるようでした。
お仕事をお持ちのななちゃんのママには、
学校の宿題、準備、身の回りのことと
肉体的にも精神的にもかなりのご負担だったと思います。
「練習に付き合わなくていいって、それだけでも、もう本当にラクです」
最初の頃に お母さんがいつもおっしゃっていた言葉です(笑)
そんな気持ちで取り組む音楽って・・汗
それよりも、気になるななちゃんの様子。
まったく目線が合わず、ニコリともしません。
緊張もあるのでしょうが、どちらかというと、
ぐりの存在には全く意識が無いという感じ。
辛い環境での音楽活動だったこともあり、
優しいレベルからスタートしたので、
「こんなの簡単ー!!」と、無表情での棒読み。
一緒に来た妹氏の前ではうって変わってアクティブになり、
妹氏に対する質問に、横から割って入って自分がどんどん答えちゃう。
妹氏と些細な小競り合いが始まったかと思うと
激しい叩き合いからの蹴り合い、
そして、ついに泣き出す妹氏を前に
「もぅーっ!!」と何度も言いながら激しく地面をドンドンと踏みつける癇癪・・・。
見ている側の方が、ちょっとハラハラしてしまう程の剣幕です。
お母さんの話によると、学校や以前の音楽教室での様子は
所かまわずピョンピョン飛び跳ねたり、癇癪がでてしまったり、
どんどん発表したがる、ほかの人が発表している途中でも話割ってはいって話し出してしまう、
席から教室の前にいく途中にも寄り道してしまう、
フラっと歩き出していなくなってしまう、、、
まだまだ書ききれない、 ななちゃんの理解に苦しむ行動。
誰に相談していいかもわからないし・・・
いろいろ調べても何もみつからないし・・・
でも何かおかしい、いったいどうなってるの・・・
視力の弱さも斜視にも気付いてやれなかったし・・・
私のせいです・・・
目の前の現実に焦るし、
時間ばかり過ぎて本当に疲れきった印象を受けました。
自責の念に駆られてすっかり追い詰められてもいらっしゃいました。
よく喋るけど、一方的で会話が成立していなかったり、
斜め上をいく独自の発想や定義で、正しく解釈できていないために失敗することも多くありますが、
思ったらスグに口や体が動いてしまうことも多く、
また、失敗すること、した自分への拒絶も強すぎるために
事態を悪化させてしまいます。
的確な目的をもつ大人が会話を導いて自分で発見することを促し、
すぐにフォローできる安全な場所で失敗をたくさん経験させ、対処や対策まで身につける。
レッスンは大変地味ですが、本当に根気と時間を要する作業の連続です。
始めた頃は、とても小さな字を書いていた ななちゃんですが、
自信がついて大きく伸び伸び書くようになりました。
3ヶ月くらいしてからでしょうか、
それまで「あのー、ぐり、ココにいるんですけど・・・」
っていう感じだった ななちゃん。
玄関を開けると、チョット隠れてからジャーン!!と登場したり、
ニコニコたくさん自分から話しかけてくれるようになったのは。
そういえば、下まで一緒に行っても振り向きもせず
一人でサーッと行っちゃってたのに
今では振り返って「先生、バイバーイ!!」と
笑って手を振ってくれるようにもなりました。
「よかったー。先生、本当によかったです」と、
穏やかな笑顔を取り戻されたお母さんに、
ぐりも嬉しく、ひとまずは安心したのでした。
「おばあちゃんに、
『子どもも変わったけどアナタも変わったね』
って言われまして、恥ずかしながら・・」
って、嬉しそうにおっしゃるお母さん。
はい、ぐりもそう思います!!
人のやり方を取り入れることは、大変なストレスです。
どんなにお子さんがレッスンで成長しても、
荒れていた時の思考や価値観、生活スタイルのままであれば、
アクセルとブレーキを同時に踏むのと同様でストレスがかかり、
やがて再び、もとの辛い日々へと向かってしまわれるでしょう。
ななちゃんは今度2年生。
いま、じっくり費やした時間と労力が必ず実を結ぶことを信じて
一緒に成長を見守りたいと思っています。
そして、今日もさようならのご挨拶をして帰る道すがら
「おもしろかったよ♪」「よかったねぇー♪」と背中越しに聞こえる
お母さんとななちゃんの声。
いつも遠くから熱心にありがとうございます。
Posted by ぐり先生 at 19:32│Comments(3)
│療育ピアノレッスン
この記事へのコメント
いつも愛情いっぱいですな。
Posted by ニシダヒガシダ at 2012年03月22日 11:33
『お母さん、一歩前へ』って感じかな。
ななちゃんは、どんどん伸びるだろうね。
ななちゃんは、どんどん伸びるだろうね。
Posted by ぐっさん at 2012年03月25日 21:07
ニシダヒガシダ さん
あら、アナタの生徒さんに対する愛情もいっぱいにみえますが、なにか。あはは
ぐっさん
ヒトを宅急便みたいに(笑)
だんだんお母さんになるって、こういうことなのでしょうか。
やっぱり笑顔がかわいい ななちゃんのママです。
あら、アナタの生徒さんに対する愛情もいっぱいにみえますが、なにか。あはは
ぐっさん
ヒトを宅急便みたいに(笑)
だんだんお母さんになるって、こういうことなのでしょうか。
やっぱり笑顔がかわいい ななちゃんのママです。
Posted by ぐりぐり
at 2012年04月03日 16:49
