2014年10月20日

小さくなった凸凹

9月の終わりに、かつきしょうへいさんのブログに、発表会の写真を少し載せて頂きました。

どの生徒さんもキラキラしていましたが、
「中でもとりわけ笑顔が素敵だった」という理由で選んでくださった二人。

容姿や演奏技術、そういったものではなく、日々の暮らしにより
内面から溢れる『きらめき』が、カメラの一瞬に収められたのかなと思います。

ありがとうございました。

そのうちの一人でもあるトオルくん、5年生。

いま、もっとも勢いにのった熱いオトコ!!笑



発表会を終えても尚、彼の躍進はとどまるところを知りません。

向上心の塊のように、意欲的にレッスンに取り組む姿に驚かされます。


『競争』

発表会で子ども同士で触れ合い、同じピアノを弾く姿を目にし、
ぐりの教室という非常に限定された集団ではあるものの、
自分の中での『上手な人ランキング』のようなものに目覚めたようです。

今回の発表会に参加してくださった生徒さんの中で、
唯一、ソロ演奏のノルマ二曲ともをこなして弾いてくれたトオルくん。

「ひょっとして、ピアノだったらボクでもイケるんじゃ?」
と、大きな自信がついたのか、初めて見せる他を意識した『負けたくない』という顔。

トオルくんのスゴイところは、『他』とは『自分』だというところです。奥が深いです、、、
頑張ったのも自分、手を抜いたのも自分
精神は、修行僧そのもの・・・汗

そして、内面の向上に伴いピアノが上達するにつれて、
トオルくんの様々な機能面も格段にアップしています。

ぐりの教室レッスンは何から何まで取り組んでおり、
ちょっと独特ですしハードな側面もありますが、トオルくんは、本当によくついてきます。

トオルくんの隣に座っていると、言葉では表せない前向きなエネルギーを感じ、
また、それをもっと強めていける確信と、ワクワクするような不思議な気持ちに包まれて、
毎回時間があっという間に過ぎてしまいます。

先日、そのことをお母さんにメールでご報告したところ、次のようなお返事を頂きました。


実は、お伝えしようと思っていたことがあり、
それが先生が感じていらしたことと近い話で、ビックリです笑

5年生になってから、学校の授業進度についていくのは大変になったという事実がありながら、
何かはわからないけれど、なんとなく『いい感じになってきた』と私が感じていて、
それを病院で発達を診てもらっている先生に話したところ、検査をしてみましょう!と。

で、夏休みに検査して先日私一人でその結果説明を受けたのですが、
先生の第一声が、 「非常に興味深い結果でした」と。

簡略すると、凸凹が小さくなったのです。
トータルのIQは1年前より少しさがっているものの、それは特に問題視することではなく、
凸凹が小さくなったってことが、本人にとって非常に良いことだと。

医師から何か特別なことをしましたか?と尋ねられたので、ピアノを・・・と、ちっちゃい声で答えました笑


時間と量をかければやり遂げられることを、
本人が発表会で確信したことで、さらにやる気に火がついた感じもします。
その力を持って、『彼がいまハマっている競争社会』笑で、がんばってほしいと思います。


もうすぐ丸2年。
決して平たんな道のりではありませんでした。

何かをやり始めたときに、なかなか結果が得られなくて、ある時、突然につながることがあります。
英語とか、自転車なんかがわかりやすい例えでしょうか。

ソコにたどり着く前に不満を言ったり、諦めてしまった人は
「やってもムダ、意味ないよ」と言うかもしれません。
また、ソコにたどり着いただけで終わった人は、
より深い面白さや楽しみ方を知らないままでしょう。

トオルくんが、本当に実力をつけていると感じさせるのは、
彼が自発的に一人でコツコツ練習し、
言われたことを素直にそのままやるというところにたどり着いていることです。

やはり、上達の秘訣は素直さに限ります。

それらが日常生活でも反映されるように願いながら
レッスンに取り組んでいます。

記憶力、想像力、表現力、瞬発力、バランス機能、協調運動、視覚、聴覚、指先の感覚・・・etc
トオルくんはレッスンで、数値には表れないたくさんの能力を『装備』していっています。
伸びしろは、まだまだ未知数です。


トオルくんの将来に、嬉しい誤算で新たな希望が膨らみ、
今までは考えることさえなかった新たな夢が膨らむお母さんです。

ご自分は無理をなさってでも子どもの為に、
という親御さんのお気持ちには、本当に頭が下がります。


最近、縄跳びもできるようになったトオルくん。
ほんの数年前まで、足の長さを調整する装具を付けていたなんて、
今のトオルくんを見て、誰が想像できるでしょうか。

やってみたい、やってみよう
どうすればできるかな、できるまでやろう

レッスンで培った『学びの種』は、
能動的な知的好奇心、探究心、活動をしっかり支える根を生やし、
理解を深めることで、本当に世界にひとつだけのトオルくんの花を咲かせることでしょう。
とても楽しみです。

トオルくん、ぐりはいつでもトオルくんを応援しています。

ありがとう♪



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この記事へのコメント
以心伝心!
信頼関係あってのことですね。
私もピアノを高校まで続けさせてくれた母に感謝してます。
トオルくん、頑張って!
Posted by まつい りな at 2014年10月21日 10:25
ほんとに興味深い結果。
凸凹が小さくなるって、単なる発達遅滞に近づいたってことだよね。
それは、要領が悪いとか、時間が掛かるとかいうことで、
生きづらさは軽くなったってことだよね。

素晴らしい。
ぐりさんも、トオルくんも、お母さんも。
Posted by ぐっさん at 2014年10月21日 17:46
打ち込めるものがあるなんて素敵です。
私も、それを応援してやれる親でありたいです。
嬉しい誤算したいなー!!
Posted by なっちママ at 2014年10月22日 14:48
この年齢で『他』は『自分』の精神とは。
さすが、ぐりさんの生徒さん。
Posted by なかじー at 2014年10月22日 21:02
体育会系ピアノ教室ww
ピアノでそこまでの能力とメンタルが磨かれるとは。
ぐりさんを選んで、続けさせるお母さんのセンスにイイね!1票。
Posted by ミッツ光本 at 2014年10月24日 11:39
皆さま、一般的なピアノ教室では、そこまでにはなりませんよ(笑)
Posted by フェリーチェ稲森 at 2014年10月26日 15:12
ぐりさんのところでやってもらっていることを
それぞれ別々に受けに行くとしたら、
お金、時間、労力と、すごいことになる。

しかも、さほど成果はあがらないww

目先のケチりのツケwは、忘れた頃にやってくる。

それは人災ww

トオルくんのお母さん、ブラボー。
Posted by ニシダヒガシダ at 2014年10月27日 09:15
 
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